転職理由に関する調査結果を公表
エン・ジャパンが7月25日に発表した「転職理由」に関する調査結果が注目を集めています。この調査は、同社が運営する転職サイト『ミドルの転職』を利用する35歳から50代のユーザー2,092名を対象に、2023年3月10日から31日の間にインターネットで実施されました。
転職を考えるきっかけとは
転職を考えるきっかけについて尋ねたところ、30代から50代のすべての年代で「会社の考え・風土に違和感を覚えた」が最も多く63%を占め、1位となりました。その次に多かったのは「業界・会社の将来性への不安」で、これも多くの支持を集めました。
転職で実現したいこと
さらに、転職によって最も実現したいことを尋ねたところ、結果は次の通りです:
- 給与・待遇のアップ:27%
- 経験・能力が活かせるポジションへの転職:24%
- やりたい仕事ができる環境での就業:12%
年代別で見ると、30代・40代では「給与・待遇のアップ」が最も重要視されており、30代では37%、40代では31%がこの選択肢を挙げました。対照的に、50代では「経験・能力が活かせるポジションへの転職」が26%と最多でした。
転職に対する不安
転職を考える上での不安について質問したところ、結果は以下のようになりました。
- 30代:これまでの経験・スキルが通用するか (50%)
- 40代:これまでの経験・スキルが通用するか (55%)
- 50代:年齢について (58%)
年代ごとに見ると、「年齢について」の不安が30代で39%、50代で58%という結果になりました。また、「自分の希望する求人の有無」や「自分の市場価値」に関する不安も、30代と50代で大きな差が見られました。これにより、年代ごとの不安のポイントが異なることが明らかになりました。
20代の頃の転職経験
次に、若手時代(20代)に転職の経験があるかどうかを問い、51%が「ある」と回答しました。この結果から、年代を問わず転職が一般的であることが伺えます。
転職理由の変化について
当時の転職理由と現在の転職理由の変化に関しては、71%が「変化を感じる」と回答しました。具体的には、次のような声が寄せられました:
- 「20代の頃は自分のための転職を決意したが、現在は自分よりも家族のために転職を検討している」 (30代男性)
- 「20代の頃は有名企業や年収を軸に考えていたが、今は社会的役割や会社の方針を重視するようになった」 (40代男性)
- 「将来に向けた勉強や経験を積むことではなく、自身の経験を後進にどれだけ伝えられるかが大事」 (50代男性)
このように、年代が異なると転職理由やその重要視する要素も大きく変化しており、特に家族や社会的な要素が強く意識されるようになっていることが見て取れます。エン・ジャパンの調査結果は、転職市場の現在のトレンドを反映しており、多くの求職者にとって貴重な情報となるでしょう。