転勤者の住まい探し実態調査【2023年版】
「LIFULL HOME’S」が実施した「転勤者の住まい探し調査」の結果が、2023年9月1日に公表されました。この調査は、2025年7月22日から23日までに実施され、過去5年以内に転勤経験のある22歳から29歳の男女1,009人を対象としています。転勤に関連する住まい探しの実態を明らかにするために、インターネットを活用して行われました。
賃貸物件の探し方
調査によると、回答者の55.5%が「自身やパートナーが賃貸物件を探した」と述べています。これに対して、会社が用意した社宅などの選択肢は35.1%に留まり、多くの転勤者が自ら積極的に住まいを探していることが伺えます。この結果は、転勤が仕事に付随する負担の大きさを物語っています。
転勤を知ってからの猶予期間
さらに、転勤先の賃貸物件を探す際の「転勤を知ってから引越し当日までの猶予期間」について尋ねた結果、最も多かったのは「1週間以上~2週間未満」の24.9%でした。また「2週間以上~3週間未満」が23.9%で続き、「1週間未満」は6.3%と報告されています。このデータから、5割以上の転勤者が「3週間未満」という短期間内に住まいを確保する必要があることが明らかになりました。
賃貸物件探しの実態
賃貸物件探しで行った活動についての質問では、62.4%の人が「実際に転勤先の不動産会社・物件を訪ねた」と回答しました。次に多かったのは「住んでいた家の近くの不動産会社を訪ねた」の21.5%で、実際に転勤先へ行かずに「電話やネットで不動産会社に問い合わせた」は15.8%でした。この結果は、転勤者が現地の情報を重視していることを示しています。
交通費の実態
転勤先または住まいの近くの不動産会社を訪ねた人に聞いた「交通費の総額」に関するデータは興味深いものでした。最も多かったのは「15,000円以上~20,000円未満」の14.8%で、全体の平均は約27,000円以上となっています。このことから、遠方の転勤先へ行くことが多い転勤者にとって、交通費が大きな負担となることがわかります。
転勤者が直面する課題
- 転勤者の多くが短期間で住まいを探す必要がある。
- 賃貸物件の確保に関して、自分自身で動くケースが多い。
- 交通費が大きな経済的負担となる。
この調査結果から、転勤者が直面する住まい探しの厳しさが浮き彫りとなっています。忙しい仕事の合間に、適切な住まいを見つけるために多くの努力を強いられていることが示されています。今後、企業が転勤者に対してどのようにサポートを行うかが重要な課題となるでしょう。
まとめ
転勤者の住まい探しは非常に厳しい現実が伴い、短期間での決断を要する状況が見えてきました。賃貸物件を探す際、時間的および経済的負担を考慮したサポートが求められます。転勤者にとって、住まい探しはキャリアの一環として、もはや避けて通れない重要な課題となっているのです。