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職場コミュニケーションにおける絵文字の利用状況
日本における職場コミュニケーションのスタイルに変化が訪れています。SHEが発表した「職場コミュニケーションにおける絵文字利用」に関する意識調査から、絵文字の使い方についてのリアルな実態が浮き彫りになりました。調査は2025年8月13日から8月17日に実施され、全国の20〜59歳の有職者400名を対象に行われました。
絵文字利用の現状と世代間の違い
調査結果によると、絵文字を「よく使う/ときどき使う」と回答した人は全体の42%でしたが、「あまり使わない/まったく使わない」との回答も58%に上りました。この結果から見ると、職場における絵文字の利用はほぼ半々に分かれています。特に、「絵文字を使うことは好ましい」と考える人が42%にとどまる一方で、「あまり/好ましくない」との意見を持つ人は58%であり、評価も同様に真っ二つに割れていることが確認されました。
世代による意識のギャップ
特に興味深いのは世代間の意識の違いです。20代女性の62%、30代女性の66%が「好ましい」と回答したのに対し、50代男女の76%が「好ましくない」と答えました。これは、20～30代の女性が絵文字を肯定的に捉える一方で、上の世代ほど否定的な傾向が強いことを示しています。このような世代ごとの意識のギャップが職場での摩擦や誤解を生む要因の一部となっている可能性があります。
絵文字の使用場面と選択
次に、職場での絵文字使用場面についての調査結果を見てみましょう。最も多くの人が絵文字を使用するのは「社内チャット」で152人がこの選択をしました。次いで「社内メール」が58人、「社外チャット」が39人と続きますが、驚くべきことに「社外メール」で絵文字を使う人はわずか13人でした。このことから、職場での絵文字利用は特定の場面にとどまり、特に社外に対してはフォーマルさが求められ絵文字の使用が控えられる傾向が伺えます。
人気の絵文字とその役割
よく使われる絵文字の中で、1位は感謝やお願いを示す🙏、2位は謝罪や丁寧さを表す🙇、3位は笑顔を伝える😊です。承認を示す👍も上位に入っています。職場での絵文字利用は、単なる「カジュアルな装飾」としてではなく、感謝・謝罪・承認といった重要なコミュニケーションの補完として根付いていることが明らかになりました。
相手による使い分けと心理的負担
調査によると、職場のコミュニケーションにおいて「相手別・社内外・チーム文化によって表現を使い分ける」と回答した人は140人に上りました。特に20～30代女性では、上司や年上には絵文字を使わないなど、柔軟に表現を切り替えていることが分かります。一方で、50代男性では「誰に対しても使い分けない」との割合が多く、表現の一貫性を重視している傾向が見られます。このように、表現方法の使い分けに対するアプローチが世代・性別で異なるため、同じ職場内でもコミュニケーションの摩擦や誤解を生む原因となっている可能性があります。
職場のデジタルコミュニケーションと疲労感
職場で「絵文字や句点など、表現に気を使いすぎて疲れたことがある」と答えた人は約45%に達しました。特に30～50代の女性では過半数がその疲れを感じており、働き盛り層における心理的負担の大きさが浮き彫りとなっています。また、男性においては疲労感の報告が3～4割台にとどまり、世代や性別によって表現の選択が午前されることが心理的な負担に影響を与えているようです。
👍の使用に対する反響
職場のチャットで「了解」や「いいね」を示す👍のみで返信された場合の印象を尋ねたところ、51%が「特に気にならない/簡潔で良い」と肯定的な反応を示しました。しかし、25%は「冷たく感じる/失礼」と否定的に受け止め、さらに20%は「問題はないが、できれば言葉も添えてほしい」といった中立的な意見もありました。世代別では、20～30代女性は肯定的な評価が高い一方で、50代男女では否定的な評価が目立つことが、新たな価値観の違いを示しています。
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