「実家暮らし」に関する調査結果：働く女性484名へのアンケートから見える現状
キャリアデザインセンターが運営する「女の転職type」は、2025年8月7日から8月22日にかけて行った「実家暮らし」に関する調査結果を9月30日に発表しました。調査対象は484名の働く女性で、インターネットを通じてデータが収集されました。結果によると、約4割の女性が実家暮らしであり、特に20代での割合が最も多いことが明らかになっています。
実家で暮らしている割合と年齢別分布
アンケートにおいて「現在実家で暮らしているか」という質問に対し、36.8%が「はい」と回答し、63.2%が「いいえ」と答えました。つまり、約3人に1人が実家で暮らしているという実態が明らかになりました。
年齢別に見てみると、20代と30代では実家暮らしの割合が4割以上を占めており、年齢が上がるにつれてこの割合は減少していきます。それでも40代や50代でも2～3割が実家で生活していることが示されました。
東京と地方の実家暮らしの違い
居住地による実家暮らしの状況を比較すると、東京に住む人の実家暮らしはわずか18.9%であり、81.1%は実家を出ているという結果でした。一方、東京以外に住む人では、40.9%が実家暮らしをしていることが分かりました。これにより、東京以外に住む人の実家暮らしの割合は東京在住の人の約2倍となります。
今後の実家を出る意向
実家暮らしの人に今後の生活について質問したところ、「はい」と答えた割合は41.0%ですが、「いいえ」と「わからない」を合わせるとおよそ60%が「出ない」と考えていることが分かります。
実家暮らしの理由と経済的背景
実家で暮らしている理由では、
- 自立できるお金がない：34.8%
- 貯金・節約したい：30.9%
- 趣味や旅行にお金を使いたい：21.9%
といった経済的な要因が上位に挙げられています。その他にも「職場が家の近くだから」や「ペットの世話が必要だから」といったコメントも見られました。
家計への負担はどのくらいか
実家に入れているお金については、33.1%が「お金を入れていない」と答え、これは最も多い結果でした。続いて、3万円から5万円未満の人が24.2%、5万円から10万円未満が21.3%となり、3万円以上を実家に入れている人は全体の半数程度となっています。
家事の負担割合
実家での家事の負担について尋ねると、「1～2割」が32.6%、次いで「3～4割」が22.5%となりました。全ての家事を負担している人はわずか4.5%に過ぎず、大半の人が軽微な家事の負担を抱えていることが浮き彫りになりました。
親にお弁当を作ってもらうことは?
親にお弁当を作ってもらうことについては、「作ってもらうことはない」と答えた人が74.7%で圧倒的多数を誇ります。しかし「ほぼ毎日」作ってもらう人は14.6%、週に数回作ってもらう人が5.1%おり、全体の5人に1人が親にお弁当を依頼している状況が伺えます。
結婚相手に一人暮らし経験は求めるか
将来結婚を考える場合、相手に一人暮らし経験を求めるかという質問に対して、6割以上の人が「求める」と回答しました。その内訳は、「強く求める」が28.9%、「少し求める」が37.4%となります。
実家暮らしの人々に限定すると、「強く求める」19.1%、「少し求める」32.6%と、実家暮らしの人々もある程度の希望を抱いていることが見受けられます。一方、実家暮らし以外の層では、「強く求める」34.6%、「少し求める」40.2%という結果でした。
金融資産の状況
現在の金融資産（預貯金、株式、投資信託など）について尋ねたところ、「10万円未満」が最も多く、実家暮らしでは30.9%、実家を出ている人では22.9%という結果となりました。実家暮らしの人はこの点で8%多いことが明らかです。
逆に、100万円以上の金融資産を持つ人は実家暮らしでは44.9%、実家暮らしでない人では54.0%と実家を出ている人の方が多い結果に。また、平均額も実家暮らし275万円に対し、実家暮らしでない層は360万円と、85万円の差があります。
暮らしの満足度は実家暮らしの方が高い
今の生活に対する満足度について尋ねたところ、全体の44.6%が「満足」と回答し、不満の割合は49.6%でした。興味深いことに、実家暮らしの人々では満足度が49.4%に対し、実家を出ている人では41.8%と、実家暮らしの方が一般的に満足度が高いことが分かりました。
